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RAIDで障害発生したHDDを復旧サービスに出した結果

先日、RAID1で構成していた外付けHDDで障害が発生し、データの読み出しができなくなりました。
(詳細は、前回の記事「容易にRAIDに手を出すべきではない!?」を見てください)
症状としては、HDDが正常に認識されず、「ファイルが壊れているためアクセスできません」と表示され、内部のデータにアクセス出来なくなったというものです。
自力での復旧は困難だと判断(中途半端に挑戦してデータを壊すのが怖かったということもあります)し、データ復旧サービスにお願いすることにしました。

HDDデータ復旧サービス

「HDDデータ復旧サービス」で検索すると、様々なサービスが見つかります。
大規模な設備を自前で持っていて、HDD内部の解析までできるところや、小規模で軽症状のものを対象としているところなど様々です。
値段も見積もりの有料/無料や、復旧金額が一律になっているところもあり、迷うところです。

今回の障害は、物理障害なのか論理障害なのか判断ができなかったため、業者選びには慎重になりました。
大事なデータなので、失敗して取り返しがつかなくなることが一番避けたいことですので、信頼のおけるところが良いと考えました。
選んだ基準は下記になります。

  • 設備が充実している
  • 調査・見積もりが無料
  • 成果報酬制である
  • 見積もり以上の請求はない
  • 料金プランが明確
  • RAID障害に対応

また、ネットの口コミも参考にしました。
結果、下記の業者に絞り込みました。

  • ロジテック データ復旧技術センター
  • オントラック・データリカバリー
  • デジタル データ リカバリー

検討の結果、ロジテック データ復旧技術センターに依頼することにしました。
理由は、RAID外付けHDDケースがロジテック製だったことです。
しかし、後から考えてみるとそこはあまり関係がなかったと思いました。

復旧依頼

依頼は簡単で、ネットの問い合わせフォームから簡単に申し込みができました。
必要事項(名前、住所、電話番号、メールアドレスや、媒体の種別、障害内容など)を入力して、送信すればOKです。
また、私は利用しませんでしたが、引き取りサービスも利用することができるようです。

申し込みが完了すれば、申込内容を印刷して媒体と一緒に梱包して発送します。
到着すると、メールで確認のメールが来ました。
その後、1日程度で調査結果と、復旧できるデータの一覧がダウンロード出来て確認後、復旧を依頼するか、しないかの選択ができます。
見積書も同時に連絡が来ていました。

障害の内容は、

  • ボリューム管理情報損傷
  • ファイル管理情報損傷

ということでした。

復旧リストは、テキストで一覧になっていて、データ内容も確認できたものや、できなかったものなど書かれています。
また、リストにないファイルは復旧できないとのことでした。
とりあえず、ファイルが多くすべてのファイルはチェックできませんが、大体のファイルは復旧できそうでした。

見積もりは、ネットで確認していた相場ぐらいでしたので、復旧依頼をお願いしました。
金額は、銀行振り込み、代引きが選択でき、私は代引きで依頼しました。(急いでいたので、少しでも早いほうを選択しました)

媒体返却

復旧の実行を依頼して2日で発送したとの連絡がありました。
復旧データは、問題のあったHDDを初期化してデータを入れなおしたということでした。
障害の発生したHDDですので心配でしたが、万が一消えたとしても復旧データは5日間は保管されているということでした。(5日後に消去されるようです)

返却されてきた媒体を確認するとデータを読み出すことができました。
ただ、残念なことに、復旧できなかったデータも数点あります。(障害発生の直前に開いていたファイルはダメだったようです)
調査時点で、復旧ファイル一覧に載っていないファイルは復旧不可ということでしたので諦めるしかありません。

復旧はしましたが、元々障害が発生したHDDなので、すぐにバックアップを取ることにしてHDDを新規に購入しました。
しかし、復旧されたHDDからバックアップをする際に、トラブルが発生しました。
復旧したはずのHDDが、大量のデータを読み出している途中で認識されなくなる現象が数回発生しました。(ドライブが消える)
確認した結果、おそらくHDDではなく、RAID対応のHDDケースが原因ではないかと思います。

データ量が多いため、かなりの時間がかかりましたが、何度かやり直してなんとか無事バックアップすることが出来ました。
また、復旧されたHDDのケースは、書き込み途中で認識されなくなることで、再度同じ障害が発生する気がしましたので、買い替えることにしました。
(おそらく、書き込み中に認識がおかしくなり、ボリュームやファイルの管理情報が壊れたのではないかと推測しています)

今後のバックアップ

前回、RAIDについて、いろいろ書きましたが、基本的にRAIDは優れた仕組みです。
大規模なサーバなど冗長性が必要な箇所には、採用されています。
しかし、私に必要だったのは、冗長性より、バックアップです。(冗長性も重要ですが)

RAID1は、私には管理しきれないと判断、バックアップの仕組みを構築することにします。
定期的に自動でバックアップをとるようにします。
重要データについては、万が一のことを考えてさらにバックアップをとります。

HDDは壊れる前提で考えることにして、壊れた場合でも被害を最小限にする方法を選択しました。
RAID1の場合は、片方のHDDが故障した場合には、再ビルドする必要があり、それまでは読み出しが出来ないようですし、単純なバックアップなら管理も簡単です。
本当は、RAIDで構築して、バックアップもとるのが最善だと思いますが、そんなにお金もかけられないですし、安価で最善の策を選択します。

バックアップは、毎回コピーしていると時間がかかるため、ミラーコピーツールを使用して差分のみコピーするようにします。
これを、毎回、シャットダウン前にすることで、最新のバックアップが作成され安心です。

構成については、実際にやりながら、もっと良い方法を探していきたいと思います。
ミラーコピーツールは、自前の「FMirrorCopy」を使用して自動バックアップを実現する予定です。
また、今回のことでバックアップをするために、ツールも改善して使いやすくすることを考えています。

特に、データの信頼性が必要なため、コピー後のベリファイ機能なども考えています。
改良が出来ましたら、バックアップに活用するとともに、公開する予定です。(もちろんフリーです)

今回かかった費用

今回のHDDデータ復旧でかかった費用です。

項目費用
HDD(RAID1)データ復旧費用税込 104,500円
新規外付けHDD Baffalo 4TB税込 9,480円
外付けHDDケース(HDD2台収納、RAID非対応)税込 6,274円
合計税込 120,254円

かなり痛い出費となってしまいました。
私は、RAID1でミラーリングしているのでと過信していましたが、バックアップではないので、別途バックアップは必要です。
RAIDにする場合は、やはり安物は避けて、しっかりとした信頼のおけるものを使用するべきだと感じました。
皆さんも、HDDは突然読みなくなることがありますので、バックアップはしっかりとるようにしたほうが良いです。
最近はデータ量も増えてきていますので、バックアップも大変ですが、重要なデータを失わないためにも気を付けたいと思います。