Windowsを遠隔でコントロールしたいとき、リモートデスクトップなどで接続して使用すると思います。
しかし、本体の電源が切れてしまっている場合は、リモートデスクトップでは電源を入れることができないため本体まで行って直接電源を入れなくてはなりません。
しかし、PCがWOLに対応していれば、マジックパケットを送ることで遠隔から電源を入れることが可能になります。
今回は、WOLの設定がなかなか上手くいかず悪戦苦闘しましたので、忘れないように記事にしておきたいと思います、
WOLとは
WOLはWAKE-ON-LANの略でネットワークで繋がっているコンピュータの電源を遠隔から投入する技術です。
ハードウェアとしてネットワークアダプタ(オンボードLANなど)がWOLに対応している必要がありますが、最近の機種ならほぼ対応していると思います。
ただし、デフォルトではWOLが有効になっていない場合があるため、その場合は、BIOS(UEFI)設定で有効にする必要があります。
設定方法はマザーボードによって様々なのでマザーボードの説明書などを参考に設定を探すしかありません。
マジックパケットとは
マジックパケットとはWOLに対応した機器の電源を投入するための特殊なパケットのこと。
マジックパケットを送信するアプリはWindows用、スマホ用(iPhone、Andoroid)など様々のものがありますので好みのものを選べば良いと思います。
BIOS(UEFI)の設定
私のマザーボードはASROCKのB450M SteelLegendですので、下記の設定が必要です。
まず、電源を入れ、「F2」または「DEL」キーでBIOS(UEFI)メニューに入ります。
アドバンスド→ACPI設定→PCI電源→ENABLED

Windows10の設定
Windowsのデバイスマネージャーから設定をします。
ドライバによっては、WOLに対応していない場合がありますのでドライバは最新のものにアップデートしてください。
古いネットワークアダプターの場合は、それでもWOLに対応していない場合もありますので注意してください。
デバイスマネージから、ネットワークアダプタ(使用しているもの)を右クリックしてプロパティを開きます。

「詳細設定」タブを開き、プロパティの中から下記の項目を探します。
これはネットワークアダプタによって名称が違うためこれ以外の名称がある場合があります。
見つからない場合は、名称で似たようなものを探しましょう。(自己責任で)
項目を見つけたら、その項目を選択し「値」の箇所をプルダウンで「有効」もしくは「Enable」などを選択します。
その後、「OK」をクリックして画面を閉じます。
また、上記の画面のように「WOLとシャットダウンリンク速度」もしくは「WOL and Shutdown Link Speed」という項目がある場合は、リンク速度をなるべく遅い速度に設定しておきます。
通常は10Mbpsに設定しておけばよいと思います。
シャットダウン時はマジックパケットの監視をしているだけなので、リンク速度を遅くして電力消費を抑えます。
次に、「電源の管理」タブを開きます。
下記のようにすべてチェックを入れます。

「Magic Packetでのみ、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」についてはどちらでも大丈夫です。
ただし、チェックを付けないと、意図しないタイミングでPCが起動するということもあるようです。
実際に使用して
実際に使用しましたが、私はスマホを利用して電源を入れています。
離れたところから電源を入れることが出来て非常部便利になりました。
ただ、外出してインターネット経由ではルータに阻まれてWOLが実行されませんでした。
これについては、今後の課題とします。
ネットワークアダプタによって方法はかなり違うみたいですので、試行錯誤はある程度覚悟する必要がありそうです。